2026.10.13
金沢市金石地区にある、築100年を超える旧森田邸。
観田創建で古民家再生をお手伝いさせていただいたこの町家で、恒例となった演奏会が開催され、今回もご協力させていただきました。
今回の演奏は、服部龍生さんとMas Kogaさんによるデュオライブ。
服部龍生:https://ryuseihattori.jp/
Masu Koga:https://www.tunecore.co.jp/artists?id=988068&lang=ja
6弦フレットレス・ベースとソプラノサックスが奏でる音楽は、何とも不思議で心地よい世界観でした。
音が身体全体を優しく包み込み、100年の時を重ねた木の梁や柱、漆喰の壁である町家の空気に自然と溶け込んでいくような感覚。
聴いているうちに、なぜか幼い頃の懐かしい記憶までよみがえってきました。
古い建物には、新しい建物ではつくることのできない、時間が育てた空気感があります。
そこに音楽が加わり、人が集い、笑顔が生まれる。
建物を再生するということは、単に古いものをきれいに直すことではなく、その場所に新しい時間と文化を育てていくことなのだと改めて感じました。
お越しいただいた皆様にも、素敵なひとときを楽しんでいただけたのではないかと思います。
そして、いつも会場をご提供くださり、私の故郷でもある金石のまちに、こうした文化の場をつくり続けてくださっている旧森田邸の荻野康子さんに、心から感謝申し上げます。
100年の歴史を受け継ぎながら、これからの100年に新しい思い出を刻んでいく。
そんな町家の姿を、これからも大切にしていきたいと思います。
2026.10.07
住まいづくりで、一番大切なことは何でしょうか。
私は、素敵な家を完成させることだけではなく、
住めば住むほどそのご家族らしさが増し、暮らすことが楽しく、わくわくする住まいに育っていくことだと思っています。
新築から12年を迎えた、野々市市のお住まい。
設計当時、ご夫婦とは何度も
「この家でどんな暮らしをしたいか」
を語り合いました。
好きな自転車を眺められる玄関。
好きなものづくりに没頭できる土間の工房。
大きくなくても、緑を眺めながら食事ができ、外からの視線を気にせず過ごせる庭とテラス。
そして、家族が自然に集まるリビング。
12年後に、あらためて
あの頃一緒にわくわくしながら描いていた暮らしが、
本当にそこにありました。
それどころか、
家具や道具、植物、趣味のものが加わり、
完成した時よりもずっと楽しく、
ずっとこのご家族らしい空間に育っています。
「大好き」が詰まった家で、大好きな家族と暮らす。
家を建てる目的は、もしかすると、とてもシンプルなことなのかもしれません。
ナラの床や杉に塗った柿渋も12年の時間を重ね、艶や深みを増してきました。
でも、経年美とは
素材が美しく歳を重ねることだけではなく、
家族の暮らしや思い出が重なり、その家にしかない価値が育っていくことでもあると思います。
早くも12年。
これから10年、20年と、
この住まいがご家族と一緒にどんな時間を刻み、
どんな表情に育っていくのか。
また訪ねる日が、今から楽しみです。
2026.10.02
心(脳)まで「巡らす」「出す」「整える」を大切にされている
wellness salon “solo(ソロ)”さん。
このたび、新しい店舗の施工を観田創建でお手伝いさせていただきました。
そして本日からプレオープン。
本当におめでとうございます。
soloさんが大切にされているのは、
「本来の自分を取り戻しませんか」
という想い。
日常の忙しさから少し離れて、自分自身の心と身体にゆっくり向き合い、本来の自分らしさを取り戻していく場所です。
このお話を初めてお聞きした時、私たち観田創建が住まいづくりで大切にしていることとも、とても通じるものを感じました。
住まいも店舗も、ただ美しい空間をつくればよいのではなく、そこにいる人が心地よく、自分らしくいられる場所であること。
そんな共通する想いがあったからでしょうか。
打ち合わせも本当に楽しく、一緒に一つひとつ考えながら、soloさんらしい素敵な空間へと仕上がっていきました。
金沢市西念という便利な場所に生まれた、新しいwellness salon。
これからたくさんの方がこの場所を訪れ、少し肩の力を抜いて、心と身体を整える時間を過ごされることを楽しみにしています。
空間が、人を少し幸せにする。
そんな場所づくりに携わらせていただけたことに、心から感謝いたします。
soloさん、新しいスタート、本当におめでとうございます。
solo https://solo-1126.com/
2026.09.17
新築から、この9月でちょうど20年を迎えたお住まい。
今回はそのお住まいの工事ではなく、お隣にお住まいのご実家のお父様・お母様からご相談をいただき、屋根の全面改修とトイレの改修工事でお伺いしました。
久しぶりに、20年前に建てさせていただいた住まいをゆっくり眺めてみると、少し前にメンテナンスさせていただいた外壁もとてもきれいです。
手前味噌ではありますが、
「本当に20年経ったのかな」
と思ってしまうほどでした。
もちろん、新築当時のままというわけではありません。
雨や風、強い日差し、そして北陸の厳しい冬を20年間経験しています。
それでも、必要な時期にきちんと手を入れ、お客様が大切に暮らしてくださったことで、新築時とはまた違う、落ち着いた美しさが生まれていました。
住まいは、建てた瞬間が一番美しいのではなく、暮らしながら手を入れ、ご家族の歴史とともに美しく歳を重ねていくものだと思います。
そして今回、もう一つとてもうれしかったことがあります。
20年前、一軒の住まいを建てさせていただいたことから始まったご縁が、年月を経て、お隣に暮らすご両親の住まいのご相談へとつながっていることです。
家を建てたら、それでお付き合いが終わるのではなく、点検やメンテナンスでお伺いしながら、お子様の成長を拝見したり、ご家族の暮らしの変化を感じたり。
一軒の家から始まったご縁が、20年という時間を超えて、ご家族とのお付き合いへと育っていく。
考えてみれば、これほどありがたいことはありません。
自然素材が年月とともに味わいを深めていくように、私たちとお客様とのご縁もまた、時間を重ねるほどに深まっていく。
それも、観田創建が大切にしたい**「経年美」**のひとつなのかもしれません。
家も、人も、ご縁も、美しく歳を重ねていく。
これから10年、20年、その先も。
住まいとご家族に寄り添いながら、末永くお付き合いさせていただければと思います。
2026.09.12
久しぶりに拝見すると、ナラの無垢床や杉の柿渋塗りも、12年という時間を重ね、少しずつ艶が増し、色合いにも深みと重厚感が生まれていました。
新築の時の美しさとは、また違う美しさです。
自然素材は、時間が経つほどに傷や色の変化も含めて、その家にしかない表情へと育っていきます。
そして、それは住まいだけではないのかもしれません。
ご夫婦も自然体で暮らす日々を積み重ねながら、12年前よりさらにご家族の歴史と絆を深めてこられたように感じました。
本当に素敵なご家族です。
設計した者にとって、12年経ってからいただく「一番好きな場所」という言葉は、新築時のお褒めの言葉とはまた違う、何ともいえないうれしさがあります。
暮らして、使って、季節を何度も経験して、それでも好きでいてくださる。
そこに、住まいの本当の価値があるように思います。
そして、もう一つ素敵だったのが、リビングや玄関からつながる土間の作業場。
そこでいろいろなものをつくり、手を動かし、暮らしそのものを楽しんでいらっしゃいました。
住まいは、きれいに眺めるためのものではなく、そこで何をして、誰と過ごし、どんな時間を積み重ねていくか。
12年経った住まいを訪ねると、私たちが設計した家に、お客様自身の暮らしが加わり、完成した時よりもずっと豊かな住まいになっていることに気づかされます。
自然素材が美しく歳を重ねるように、人も家族も、住まいとともに豊かに歳を重ねていく。
そんな姿を拝見できることが、長く住まいづくりに携わらせていただく私たちにとって、何よりうれしいことです。
これから10年、20年と、さらにどんな住まいに育っていくのか。
またお伺いできる日を楽しみにしています。