2026.02.05

古き良さを訪ねて 住まいは、生き方そのもの

瀬田に佇む指定有形文化財 旧小坂邸
そして、白洲次郎が暮らした 武相荘

いずれも昭和の時代に建てられた住まいですが、
その空間に足を踏み入れた瞬間、
「古い」という言葉では語れない、

凛とした空気

を感じました。

決して主張しすぎることなく、


しかし揺るがない軸を持った佇まい。

そこには、今も色褪せることのない

思想と美意識が、


静かに、確かに息づいていました。


流行ではなく、本質を。

豪華さではなく、潔さを。


装飾で語るのではなく、

構えや間(ま)、

素材の選び方で語る。


住まいは、住む人の生き方そのものなのだと、

言葉ではなく、

建物そのものが語りかけてくるようでした

時代を超えて残る住宅には、必ず理由があります。

そして、その理由の奥には、

「何を選び、何を選ばなかったか」

という覚悟があります。


便利さや効率だけを追いかけていたら、
この佇まいには辿り着けなかったはずです。

その空間に身を置きながら、

これから自分は、どんな住まいをつくっていきたいのか。

何を大切にし、何を削ぎ落とすべきなのか。

設計者としての原点を、静かに問い直す時間となりました。

また、お仲間である建築会社の社長の皆さまのconcepthouseも拝見しました。

それぞれの住まいには、その会社、その人ならではの思想があり、

住まいづくりに向き合う姿勢が、空間に表れていました。
同じ「住宅」であっても、

どこに価値を置くかで、これほどまでに表情が変わる。

大きな刺激と、学びをいただきました。

この感動を、次の設計へ。

流行に流されることなく、
住む人の人生に、静かに寄り添い続ける住まいを。


時代を超えて残る住宅に共通する


“芯”を、


これからの一棟一棟に、確かに込めていきたいと思います。

2026.02.03

住んでから実感する、夏涼しく冬暖かい住まい【石川県能美市・O様邸】

ホームページをご覧になり、
「夏は涼しく、冬は暖かく暮らせる住まい」を求めて家づくりを考え始められたO様。

中でも、自然素材である羊毛ウールの断熱材に関心を持たれ、ご相談いただきました。

いくつかの住宅会社を検討される中で、
最初のプレゼンテーションにおいて、ご自身のご要望に加え、
想像以上の提案が多く、デザインにも惹かれたことが、
家づくりを進めるきっかけになったそうです。

実際に住まわれてからは、
深い軒と雪見障子のおかげで、夏の暑さがやわらぎ、
今年の寒い冬も、室内は快適に過ごせているとのこと。

また、帰宅後に洗濯から収納までが一連で完結する動線も、
日々の暮らしの中で「助かっている」と感じておられる点のひとつです。

能美市の街並みの中で、
ふと目に留まる外観についても「素敵だと感じる」と、
たくさんのうれしいお言葉をいただきました。


暮らしを重ねるほどに、心地よさを実感していただいている住まいです。

2026.01.30

雪の日に感じる、暮らしと季節のこと

金沢市は寒波の影響で、雪景色が続いております。
連日の冷え込みに、まだまだ冬の厳しさを感じる日々です。

そんな中でも、事務所の中には春の花が飾られ、
少しずつ季節の足音が感じられるようになってきました。

外は寒くても、ふと目に入る花の色ややわらかな空気に、
心がほっこりと温かくなります。
気がつけば、自然と春を待ち遠しく感じている自分がいます。

住まいも同じで、
季節の厳しさの中にあっても、
室内では穏やかに、心地よく過ごせることが大切だとあらためて感じるこの頃です。


毎年楽しみにしている、水仙のお花が届きました

越前海岸にさく水仙だとのことです。

会社のでスプレイも少しづつですが、季節に合わせて変えています

お客様や協力業者さんにも感じていただけるとうれしいですね


こうした日常の小さな気づきを大切にしながら、
今日も一つひとつの住まいに向き合っています。

2026.01.21

新築から2年 【金沢市】メンテナンス訪問報告

先日、築2年を迎えたH様邸のメンテナンスにお伺いしました。

今回ご相談いただいた内容は、

洗面のポンプアップの不具合その場で原因を確認し、即日対応

リビングのサッシから、風の強い日に空気がもれる

照明スイッチの接触不良

サッシの調整

サッシは建付けを細かく調整することで、
気密性を回復させています。

洗面の不具合

洗面は部品のはずれが原因でしたので、
その場で修正し、問題なく使用できる状態に。

照明スイッチ

スイッチは経年による接触不良が見られたため、
新しいものへ交換させていただきました。

すべて1日で対応でき、住まいを長く快適に使っていただくための大切なメンテナンスとなりました。

暮らしが整っている住まいは、家も美しく育つ

室内はいつお伺いしても、
とてもすっきりと整えられています。

ミニマリストな奥様らしく、
必要なものだけが美しく配置され、
住まいそのものがとても心地よい状態でした。

無垢のフローリングは、
時間とともに色味が深まり、足触りもやさしく。

ドイツ漆喰の壁も、
調湿性のおかげで汚れがつきにくく、
築2年とは思えないほどきれいな状態を保たれていました。

「やっぱり自分の家が一番好きです」

メンテナンス中、奥様からこんな言葉をいただきました。

「友人のいろいろな新築住宅にも伺いましたが、
やっぱり自分の住まいが一番好きだな、と思いました。」

設計・施工に携わる者として、
これ以上うれしい言葉はありません。

住まいは、
住み続けることで本当の価値がわかるもの

その価値を、日々の暮らしの中で感じていただけていることを、
とてもありがたく思います。

観田創建が大切にしていること

観田創建では、
住まいは「完成して終わり」ではなく、
暮らしが始まってからが本当のお付き合いだと考えています。

  • 小さな不具合も早めに対応
  • 建物の状態を一緒に確認
  • 素材が育っていく様子を共有

こうした積み重ねが、
長く愛される住まいにつながっていくと信じています。

2026.01.16

自然素材や子育ての環境工学から広がる、こども園設計

石川県金沢市を中心に白山市、小松市、かほく市で住宅の設計施工に携わっている 観田創建 代表で、一級建築士の観田です。

今回のテーマは、自然素材や子育ての環境工学から広がる、こども園設計についてです。

私たちはこれまで、住宅設計を通して「人が健康で快適に暮らすための環境とは何か」を、環境工学の視点から学び、実践してきました。


温熱環境、空気の質、光や音の在り方、そして自然素材がもたらす心身への影響は、特に成長期の子どもたちにとって、とても大切な要素だと感じています。

そうした考え方に共感いただき、30年前からご縁をいただき、こども園・保育園の設計についてもご相談をいただく機会が多くございました

園舎は、単に安全であることや使いやすさだけでなく、子どもたちが長い時間を過ごし、感性や身体を育んでいく「もうひとつの生活の場」でもあります。
だからこそ、自然素材の持つやさしさや、四季の変化を感じられる空間、無理のない温熱・換気計画が重要だと考えています。

先日も、設計を担当させていただいた能登のこども園様を訪問し、新年のご挨拶と修繕工事の進捗についてお話を伺いました。

震災から時間が経った今も、園の運営と子どもたちの安全を最優先に、慎重な判断を重ねておられる園長先生のお話は、設計者として改めて身の引き締まる思いでした。

また、震災後に完成した園舎では、これからの園庭整備や新しい取り組みについても前向きなお話を伺い、未来につながる希望を感じる時間となりました。

これからも私は、住宅設計で培ってきた環境工学の知見を活かしながら、子どもたちの健やかな成長と、園を支える先生方が安心して使い続けられる施設づくりに、設計者として誠実に向き合っていきたいと考えています。