2026.10.14
この春、リノベーションさせていただいた金沢市のお住まいへお伺いしました。
お引っ越しから少しずつ暮らしが整い、新しいテレビも設置され、いよいよご家族らしい素敵な暮らしが始まっていました。
グレージュを基調とした落ち着いたインテリアに、温かみのあるチークのビンテージ家具。
色合いや素材の組み合わせが本当に美しく、お客様のセンスの良さに感心してしまいます。
そして、もう一つ素晴らしかったのが、暮らしの道具の収め方です。
洗濯機や周辺機器、掃除機、ルンバ、ゴミ、リモコンなど、日常生活に欠かせないものを使いやすく、上手に収納されています。
生活に必要なものを無理になくすのではなく、使いやすさを大切にしながら、美しい空間を保つ。
そんな暮らしの工夫が、住まい全体の心地よさにつながっているように感じました。
住まいは、完成した時がゴールではありません。
家具が入り、日々の暮らしが重なり、お客様の感性が加わることで、さらに美しく育っていくもの。
私たちがつくった空間を、お客様が暮らしの中で完成させてくださる。
そんな素敵な姿を拝見できることが、何よりうれしいです。
これからも、この住まいでご家族らしい豊かな時間を重ねていただければと思います。
キッチン グラフテクト:https://graftekt.jp/
食洗器 ボッシュ:https://www.bosch-home.jp/ja/products/dishwashers
2026.10.13
金沢市金石地区にある、築100年を超える旧森田邸。
観田創建で古民家再生をお手伝いさせていただいたこの町家で、恒例となった演奏会が開催され、今回もご協力させていただきました。
今回の演奏は、服部龍生さんとMas Kogaさんによるデュオライブ。
服部龍生:https://ryuseihattori.jp/
Masu Koga:https://www.tunecore.co.jp/artists?id=988068&lang=ja
6弦フレットレス・ベースとソプラノサックスが奏でる音楽は、何とも不思議で心地よい世界観でした。
音が身体全体を優しく包み込み、100年の時を重ねた木の梁や柱、漆喰の壁である町家の空気に自然と溶け込んでいくような感覚。
聴いているうちに、なぜか幼い頃の懐かしい記憶までよみがえってきました。
古い建物には、新しい建物ではつくることのできない、時間が育てた空気感があります。
そこに音楽が加わり、人が集い、笑顔が生まれる。
建物を再生するということは、単に古いものをきれいに直すことではなく、その場所に新しい時間と文化を育てていくことなのだと改めて感じました。
お越しいただいた皆様にも、素敵なひとときを楽しんでいただけたのではないかと思います。
そして、いつも会場をご提供くださり、私の故郷でもある金石のまちに、こうした文化の場をつくり続けてくださっている旧森田邸の荻野康子さんに、心から感謝申し上げます。
100年の歴史を受け継ぎながら、これからの100年に新しい思い出を刻んでいく。
そんな町家の姿を、これからも大切にしていきたいと思います。
2026.09.08
新築から22年。
私たち観田創建で建築させていただいた、自然素材と泥壁を大切にした金沢市の住まいを、今回大きく改修させていただくことになりました。
22年前も、自然素材を使い、永く大切に暮らしていただける住まいを目指して設計しました。
そして22年が経った今。
良いものは残しながら、現在の技術でさらに性能を高め、これから50年、100年と住み継いでいける住まいへ。
今回の大きなテーマです。
22年前の自然素材に、現在の断熱・気密性能を
まず取り組んでいるのが、断熱・気密性能の大幅な向上です。
現在は天井部分の断熱・気密工事の真っ最中。
既存住宅だからこそ難しい部分もありますが、一つひとつ納まりを確認しながら、現在のGX志向型住宅を目標とした高い省エネ性能へ近づけていきます。
夏は涼しく、冬は暖かく。
そして少ないエネルギーで快適に暮らせる住まいへ。
22年間で進化してきた環境工学や断熱・気密の技術を、この住まいにもう一度重ねていきます。
繰り返す大地震も見据えた住まいへ
もう一つ、大切なのが耐震性能です。
能登半島地震を経験した私たちにとって、単に一度の大地震に耐えるだけでなく、繰り返す大きな地震に対して、いかに住まいとご家族を守るかは、これからますます大切なテーマだと感じています。
既存の構造をしっかり調査し、必要な部分を補強しながら、次の世代にも安心して受け継いでいただける住まいを目指します。
22年間使った杉の床は、捨てずに蘇らせる
そして私が楽しみにしているのが、22年間ご家族と一緒に時を重ねてきた杉の無垢フローリングです。
新しい床に張り替えるのではなく、表面を丁寧にサンダー掛けして、もう一度美しく蘇らせます。
傷も、色の変化も、22年間暮らしてきた証です。
古くなったから取り替えるのではなく、良いものは手を入れながら使い続ける。
自然素材だからこそできることですね。
そして今回、お客様が念願だった**「緑に囲まれて暮らす住まい」**へ。
窓から緑を眺め、季節を感じ、自然の光や風を楽しみながら暮らす。
22年間のご家族の思い出と、現在の技術、そしてこれからの夢を重ねていく。
新しくするためのリノベーションではなく、良いものを未来へつなぐためのリノベーション。
完成が今からとても楽しみです。
2026.08.19
観田創建の創立当初、29年前に新築させていただいた金沢市の住まいへお伺いしました。
当時、3人の娘さんを育てるご家族5人のためにつくらせていただいた住まい。
その娘さんたちも成長されました。
29年という時間を経た住まいを拝見して、あらためて感じたことがあります。
それは、観田創建の家づくりには「変わらないもの」と「大きく進化したもの」があるということです。
29年前から変わらない、自然素材への想い
リビング・ダイニングには、無垢のナラフローリングと日本漆喰。
29年前から私たちは、できるだけ自然素材を使い、長く使えて、年月とともに美しくなっていく住まいを目指していました。
現在は日本漆喰からドイツ漆喰へ、無垢床の仕上げも蜜蝋ワックスからオスモカラーへ。
より耐久性やメンテナンス性の高いものを求めて少しずつ変化していますが、「本物の素材を使い、永く大切に暮らしていただきたい」という根本の考え方は、29年前から変わっていません。
実際、29年間使われてきたナラの無垢床や漆喰壁には、新品にはない深い味わいがあります。
古くなるのではなく、美しく歳を重ねていく。
これが私たちの考える「経年美」です。
そして、大きく進化した断熱と構造
一方、この30年で大きく変わったのが、住まいの断熱性能と耐震性能です。
現在では断熱等級6やHEAT20 G2レベルの住まい、トリプルガラス、高性能な断熱材など、住環境の性能は大きく進化しました。
構造についても、耐震性能をより明確に数値で確認しながら、安全性を高める設計へと進化しています。
自然素材の心地よさに、科学的な性能を組み合わせる。
「感性と科学」の両方から、ご家族の健康と幸せを考える住まいづくりへ。
29年前の住まいを拝見すると、観田創建が大切にしてきたものと、これからさらに磨かなければならないものが、とてもよく見えてきます。
良いものは変えない。
そして、より良くできるものは進化させ続ける。
これから30年、さらにその先も、ご家族とともに美しく歳を重ね、次の世代へ受け継いでいただける住まいをつくり続けたいと思います。
それが、観田創建の「経年美修」という住まいづくりです。
2026.07.21
寝室の暑さ対策としてパーゴラを設置しました。
夏を快適に過ごすために大切なのは、室内を冷やすことだけではなく、強い日差しを窓の外で遮ることです。
パーゴラが直射日光をやわらげ、さらに植物の葉から水分が蒸発する気化熱によって、周囲の温度を2℃以上下げる効果も期待できます。
もちろん、植物ですから剪定など、お手入れは欠かせません。
それでも、木漏れ日が差し込む心地よい日陰や、葉の間を通り抜ける涼しい風は、エアコンや扇風機では味わえない、自然ならではの上質な心地よさがあります。
左側には、パーゴラの代表的な植物でもある藤、右側にはアケビです。
まだ、全体を覆いきっていませんが、アケビは季節になると実もなり、四季の移ろいを楽しませてくれます。
観田創建では、機械の性能だけに頼るのではなく、軒や植栽、風や光など、自然の力を上手に取り入れる住まいを大切にしています。
夏の暑ささえも、少し楽しみに変えてくれる。
そんな暮らしも素敵ですよ