2025.04.18

A事務所の地縄張りに行ってきました

森岡です。
先日、A事務所の地縄張り作業を行いました。

新築工事を進めるにあたり、設計図面を基に建物の配置を決める作業は非常に重要です。地縄張りはその第一歩であり、建築予定地に縄を張ることで、紙の上では分かりづらい実際の敷地条件や空間の広がりを確認できる工程です。例えば、建物と隣地の間隔が十分に確保されているか、駐車スペースの配置が適切か、動線がスムーズに機能するかなどを、現場で具体的に把握できます。

作業はまず、敷地の基準となる隣地境界線から寸法を測定するところから始まります。設計図面に記載されている寸法を忠実に現場へ落とし込むため、測量機器を用いて正確な位置を特定します。その後、トランシットを使用し、設計通りに建物の角が直角を保つよう調整します。これは施工の精度に直接影響するため、誤差をできる限り減らすことが求められます。さらに、建物の対角線の寸法を測り、矩形が正しく形成されているかを慎重に確認します。

基準点の設定が完了すると、いよいよ地縄を張る作業に入ります。まず、ロープを固定するための杭を打ち込んでいきます。その後、各杭を結ぶようにロープを張り、建物の輪郭を地面上に明示していきます。この作業が終わると、設計図通りの建物の配置が視覚的に分かるようになり、関係者が最終確認を行う準備が整います。

今回は作業がスムーズに進み、約1時間ほどで地縄張りを完了することができました。地縄を事前に設置しておくことで、地鎮祭の際にお客様へ建物の配置を説明し、現場で具体的なイメージを持ってもらうことができます。また、必要があれば設計変更や微調整を行うことも可能となるため、施工前の重要な確認作業としての役割を果たしています。

地縄張りは一見シンプルな作業のように思えますが、建物の正確な配置を確定するための重要な工程であり、後の工事の精度に大きく影響を及ぼします。小さな誤差が後々の施工に影響を与える可能性もあるため、慎重かつ丁寧に進めることが求められます。今後も確実な施工を心がけながら、一つひとつの工程を大切に進めていきたいと思います。