2010.12.16

外壁は香杉の板張り

 今日の昼からの雪であっという間に外は真っ白です。

 本格的に積もったのは今年初めてです。

 外仕事にとって過酷な季節の始まりですが、

 冬は特に楽しく過ごしたいですね。

 さて、Y邸の外部は香杉の縦張りです。

 香杉は字のごとくかおりのある木で防虫効果が

 つよいそうです。

 外部にはぴったりということで初めて張ってみました。

 節有の材料ですが、節が生き節だけなのでかなり良い

 感じになりました。

 お客様にも喜んでいただき、ホントにうれしいですね 

2010.12.07

基礎の松杭

H5邸の地盤改良です。

その工事の途中に解体した30年経った住まいの杭がたくさん出てきました。

以前は地盤改良などがなかったので、軟弱な地面には皮のついた松杭を打ちました。

我々も地盤改良が出てくる前は、よく施工させていただきましたが30年やっぱり腐らないですね。

金沢市の一部の地域でも遺跡が出てきますが、以前も住宅予定地の下からは平安時代の茶碗と一緒に当時の水路跡に木杭がでてきました。

木って腐るのが早いですが、ちょっとした知恵でものすごく長持ちする材料に変身します。

木は本当に不思議で面白い材料です。

2010.07.23

吉野杉の加工

 K邸外部は吉野杉の無垢材です。

 様々な形に加工して、木と木を組み上げていっています。

 木には赤身と白太があり、白太は丸太の辺部で切った時に

 水を吸い上げていたところで、腐りやすい性質があります。

 その為に外部には木の赤身が適していますが、現在では

赤身だけで注文すると非常に高価で  なかなかそこまでこだわることは難しくなっています。

写真は吉野杉の赤身だけで組んでいますが、木もお刺身のマグロがホンマグロから赤身や大トロまで様々なように、杉だけでもピンからキリまで様々です。

2010.05.29

K.C邸建替え工事の上棟は大工さんの手刻み

昨日、今日と上棟でした。

両日とも天気に恵まれて、少し肌寒いけど体を動かすにはちょうど良い日になりました。

この住まいは、大工さんの手刻みで構造材を加工して、それを組み立てていくのが上棟です。

手刻みを選んだ理由は、2階が全て納戸のため収納したものの温湿度を適度に保ちやすいように、天井などにふんだんに無垢材が現れる構造を採用しました。

その為に構造も2階の小屋組を蔵を建てるときの組み方です。

梁や柱はすべて見えてきて、天井には杉の3センチの厚みの板が現わしになります。

木は自然の調湿材として、適度な湿度に保ってくれますし物の保存にはもってこいの内装材です 

手刻みを採用したもう1つの理由が、1階の空間が大きくて、プレカットでは構造的に少し不安です。

手刻みでは、梁を交差させたり、様々な継ぎ手で弱い部分を補うことが出来ますが、プレカットではなかなか困難なようです。

ただ、そのような特殊な理由がなければ、プレカットは価格もかなり安くすみますし、普通の建物であれば十分な強度を保つこともできますので、それぞれにあった造り方を考えていければ良いのかと思います。 

2010.03.31

住まいの木造り 米ヒバの土台

 KC邸の構造材の木造りをしています。

 住宅の土台で、材料は米ヒバです。

 米ヒバは硬くてしかも白蟻や腐敗菌に非常に強いため、

 土台にもっとも適した材料です。

 下の写真は、金沢市の史跡案内板を設置するための屋根

 付きフレームです。

 よく組ませていただいていますが、それも全て米ヒバで

 造っています。

 ただ、金沢の気候は大変多湿なため、日本の他の地域と

 違って昔から、木の防腐、防虫に対して注意して材料

 選定されてきた歴史があります。

 その為に、青森からわざわざ青森ヒバを仕入れて柱など

 に使ってきました。

 ただ、土台には青森ヒバは少し柔らかいため、米ヒバの

 ほうが向いていると思います。

 しかい、最近では中国の影響で材料が入りにくくなり

 つつあり、価格も高くなってきました。 

 能登ヒバもやはり考えていかねば・・・≪続く≫