2007.04.16
2007.04.12
木の伝統的な継手Vol.1
今日も大変天気に恵まれたなかでIY邸新築工事上棟です。 IYさまおめでとうございます。
御陰様で事故もなく、無事に棟上というおめでたい日を祝すことが出来ました。
今日は2階と中2階の本屋化粧野地板まで進みました。詳細は
大きい材料同士を交差させて、複雑に組むことにより木のそれぞれの癖を
消しあって構造を固める効果があります。
非常に手間と根気の要る仕事ですし、お客様が望んだことではありません。
しかし、長くデザインをさせていただいていると、上っ面をどんなに上手く
ごまかして綺麗や流行っているものに見せても飽きてしまいます。
絶対に無くてはならないものが、必要なだけ自然に存在するものが最近は
やけに美しく感じてしまいます。
母屋や梁も太すぎず細すぎずが難しいです。
この登り母屋はほとんどが室内・外部とも連続した架構として見せることに
よって住まいのデザインにリズムと肉体美による統一感を与えます。
この登り母屋の上に杉30mm本実加工した化粧野地板を貼っていきます。
2007.04.11
IY邸上棟準備
明日はIY邸新築工事の上棟です。私もなんとか現場復帰です。大変ご迷惑をおかけしました。
やはり、FT邸のように3日から4日はかかる為に今日から1階部分を組みだしています。
化粧となる大黒柱とそれを受ける化粧大梁です。
非常に大きい住宅の為に伝統的な継手が多用
されています。シャチ栓継ぎ、追っ掛け台持ち、
金輪継ぎなどです。通常は出来るだけ1本物でくみ上げるようにしていますが、どうしても輸送や材料のサイズの関係で継ぎことを余儀なくされる場合は、伝統的な継手でつなぎます。その方が剛性が高いからです。
写真の変形大黒柱は210mm×150mmです。吹抜けの関係で平物(長方形)の柱を使用しています。
継手の詳細は設計・施工日記で説明していますので是非ここまでの記録と一緒にみてください
大工が一本一本一生懸命に考え、刻んだ住宅は血が通っている感じがして、上棟中は赤ちゃんが生まれるように興奮します。
2007.04.09
輪島蔵設計
泥壁はほとんどが落下しています。ただ構造は全く影響がありません。
漆屋さんの蔵ということもあるのかもしれませんが、輪島は金沢の蔵よりも
かなり頑丈に出来ています。
この蔵をギャラリーか住居に利用できないかという依頼です。
普通のお客様は考える時間がゆっくりありますが、お客様も突然のことでまったく白紙の状態です。出来る限りサポートさせていただきますので宜しくお願い致します。
小生は、不覚にもインフルエンザにかかってしまいました。
皆様にはご迷惑をおかけするかもしれませんが宜しくお願い致します
2007.04.05
FT邸新築工事上棟!
地鎮祭の御下がりのお酒で清め、FT様よりご挨拶を頂きました。
中嶋棟梁をはじめ8人の大工とスタッフも気が引き締まります。
前建ちで1階部分がほぼ組み上がっていますので今日は2階・3階部分です。
ほぼ予定通り3階の母屋を組み、化粧野地板を少し貼るところまで進みました。全体の形と大きさが大分分かるようになりました。
車庫の2階部分は門型ラーメンの上にかかっており、雨をしのぐ目的と駐車場の確保のため、90cmほどはねだししています。
中の写真は地松の丸太の上に大梁を組み、その上に登り母屋を絡めています。
地松の丸太は大黒柱180×180をホゾで貫通させ、非常に強い耐力を確保しています。
基本的にはすべて伝統構法ではありませんが、伝統構法、在来工法、ラーメン構法の良い部分で3階建を構成しています。
下の大黒柱側から見た写真です。
今まで木造りなど施工日記にでてきた材料の集結です。上棟に向けて3ヶ月かかりで準備してきました。
明日は屋根を組みますが、4層構造なので1日では終わりそうもありません…