2010.08.11

観田家住宅

先日、金沢市指定保存建物の観田家が有形文化財になりました。

新聞でも報じられ、いろんな方から君の家なんだろと言われました。

しかし、残念ながら実家のお向かいさんで私の曾お祖父さんが住んでいて、今は親戚のお宅です。

曾祖父が旧海鮮問屋の一部を買い取って、船板の塀など現形状にリファインしたそうです。

その為か、伝統的な金沢の町家とは全く違う作りになっており、本当に価値ある文化財です。

船板の塀を始め、船板の一枚板の廊下、蔵のなまこ壁やお茶室などかなりの見応えがあります。

船板の塀は昭和30年ごろに築造されたそうですが、3年ほど前の風の強い日に倒れて、現在の支柱を補強してあります。

文化財を契機に修繕するらしいですが、この支柱をなんとか元のない状態に是非してほしいですね

それにしても、身近にこのようなものがあるのはちょっと誇りに思いますね 

2010.08.05

全面増改築工事はおススメです。


築30年の平屋の住まいを全面増改修しました 

まず基礎と構造だけを残し解体して、構造計算に基づいて耐震補強をおこないます。

木造住宅の長所は自由に間取りを変更できます。

以前とは別の住まいが出来ました。

耐久性も新築住宅とほとんど変わらずに、金額は3割減に押えることが出来ました 

詳しくはこちらへ→平屋中古住宅全面増改修

2010.07.07

なめこと伝統的倉庫

最近お友達になったきのこ園のSさんが

なめこの工場が築60年の牛舎を改造しているので、構造上、

耐久性が大丈夫か心配されていたのでちょっと見学がてら、

遊びに行ってきました 

外観は古い倉庫ですが、中に入るとびっくり 

完全断熱の上、1年中冷暖房で一定の温度と湿度に保っており

きのこの容器でびっしりでした。

建物も部分的に補修しなければなりませんが、少し補修すれば

あと50年でも100年でも大丈夫そうです。

やっぱり、木造で泥壁に下見板張りの建物は時々補修すれば

抜群の耐久性を誇りますし、Sさんもこの自然素材で出来た

建物なので、元気なきのこが育つのかもしれませんとのことでした。

Sさんも少し安心していただいたようですし、是非この倉庫を大切にしてほしいものです。

帰りにすごく大きくておいしいなめこまでいただき、本当に楽しい見学会でした

2010.07.05

我が家の衣替えと知性、品性

 我が家は今でも夏に備えて、建具を簾戸に入れ替えします。

 今年も少し遅くなりましたが、家族に急かされて昨日に全て
 交換しました。

 やはり、夏は簾戸がよいですね。

 気分から涼しくなりますが、実際に葭や萩を通して流れてくる
 風はほんとに涼しいものです。

 服装の衣替えは今でも行われていますが、建具の衣替えを

 しなくなったのは残念です。

 お庭の木々の木漏れ日が簾戸を通して、ほのかに座敷や床を
 照らしています。

 私の師匠が少し薄暗い部屋のほうが、住んでいる人の知性や
 品性を育んでくれるといっていたことを思い出します。

2010.06.11

吉野杉のへぎ板 玄関天井

 昨日に引き続いて、吉野杉の赤身であるへぎ板を玄関と
 ポーチの天井に打っています。

 120mm幅の柾目の板を重ねて張っています。

 薄い板なので、板で押えながら止めています。

 仕上りは2枚目の写真のようになり、ポーチと玄関の
 中が連続させました。

 吉野杉の赤身だけの天井は美しい 

 しばらく見とれてしまいました。

 自然が造り出した造形に少しだけ人の手が加わっています。

 これ以上、人の手を加えては台無しになります。

 美しいものを設計士として創り出すためには、自然を

 美しいと感じる心と敬う心があればよいのかもしれません。

 岡田棟梁も最高の仕事をしてくれました。感謝です