2007.08.10
2007.06.12
無垢材であるクリのフローリング
クリのフローリングです。
クリは昔から土台などに使われていたように非常に硬くて、キズのつきにくい床材です。
硬い木は肌触りが冷たいものがお起きのですが、クリの場合は触った感触に優しさとあったかみがあります。
折角のクリのフローリングにウレタンラッカーなどで艶を作って着色する人もいますが、クリの優しい肌さわりを活かせるように木に染み込んでいく、植物オイルから作った自然塗料で保護します。
そうすると、無垢のクリ材の肌触りを損なうことがありません。
2007.05.02
伝統的継手 Vol.2
真ん中に貫いているのが中桁です。
梁と梁を組み合わせ、その上に更にダブルで梁を組んでいます。その真ん中に通し柱が建ち、シャチ栓継ぎで固めています。
これは伝統的な継手であり、非常に技術と時間を要する継手です。
なぜ、我々は伝統的継手と従来の大工の技術が必要かというと、今の時代はそれをアピールしても直接お客様の集客にはつながりません。それより、キッチンなどの機能やスタイルを強調したほうがよっぽどアピールになります。
しかし、我々はお客様と非常に長いお付き合いをしていかねばなりません。その大切なお客様に、少しでも安全で快適な空間で家族の生活を送っていただきたいと思っています。
伝統的継手は長期の耐力が高いことと、開口部を大きく出来ることにより、明るくて風通しが良い快適な空間を提供できます。
その為に伝統的な継手を研究し、更に新しい構造も探しながらより、北陸の気候風土にあった快適な空間の創造したいと思います。
2007.04.12
木の伝統的な継手Vol.1
今日も大変天気に恵まれたなかでIY邸新築工事上棟です。 IYさまおめでとうございます。
御陰様で事故もなく、無事に棟上というおめでたい日を祝すことが出来ました。
今日は2階と中2階の本屋化粧野地板まで進みました。詳細は
大きい材料同士を交差させて、複雑に組むことにより木のそれぞれの癖を
消しあって構造を固める効果があります。
非常に手間と根気の要る仕事ですし、お客様が望んだことではありません。
しかし、長くデザインをさせていただいていると、上っ面をどんなに上手く
ごまかして綺麗や流行っているものに見せても飽きてしまいます。
絶対に無くてはならないものが、必要なだけ自然に存在するものが最近は
やけに美しく感じてしまいます。
母屋や梁も太すぎず細すぎずが難しいです。
この登り母屋はほとんどが室内・外部とも連続した架構として見せることに
よって住まいのデザインにリズムと肉体美による統一感を与えます。
この登り母屋の上に杉30mm本実加工した化粧野地板を貼っていきます。
2007.02.25
スローハウス 木材の話Vol.5
キャッチフレーズのスローハウス・スローライフもそういう考えも入っています。
金沢は従来、森林資源が豊富とはいえず、昔から秋田や青森などから木材を輸入してきました。
その後、木材の自由化を契機に外国材が大半を占め今や9割以上が外国産の木材です。
価格が比較的安価ですが、気候風土に合うか、輸入するときの防腐剤、木材の中に混入した日本にはいない生物による生態系の破壊などの問題はあります。
しかし、中国の消費量の拡大や環境問題による森林資源の乱獲の取り締まり強化により、外材が入りにくくなっています。
これを契機にもう一度、県内にこだわらず国産の木を見直し上手に使い、気候風土にあい安全性の高い木材を使用するよう推進していきます
写真上:MS邸新築工事 金沢市 柱・土台 青森ヒバ
写真中:MS邸新築工事 金沢市 総青森ヒバ造りの和室
写真下:青森ヒバ 水に強く腐りにくく、木目が綺麗な為、金沢で柱や土台に良く使われていた木です