2009.06.10
広瀧大工と現場監督の中井でUT様の造作材加工です。
午前中に大工から連絡が入り、和室の長押が板目の材料が
納品されているがそれでよいか確認してほしいとのことでした。
長押とは和室の鴨居の上に水平方向に付いている板のような
もので、本来は構造を補強するために付いていたものが今では
装飾的に使われます。
寸法や材種、木目、色は柱に合わせバランスをとり、長押だけ
で和室の空間がまったく違うものになるほど大切なものです。
今回は和室の柱が杉の面皮といって柱の角に丸太部分が残っ
ている杉の柱なので、柾目に取替えてもらいました。
杉の面皮の柱は4つ角に丸太部分が残っているため、鴨居や
敷居など取付が大変難しいのですが、出来あがった空間は
優しい空間に見えると同時に、自然な風合いも色濃くでて
大変素敵な空間になります。
今はそれを求められることは少なくなり施工もたまにですが
老舗のお料理屋さんなどや東山のお茶屋さんに一部残ってい
ますので、是非その空間の良さを味わっていただければいいな
と思います。
2009.06.05
MTさまのお宅も検査が終わり、明日にお引渡予定です。
浄土真宗の道場のため正面の床の間のようなところに
お仏壇が入ります。
お隣にはピアノを入れて、教室やミニコンサートもするそう
です。
自宅にこのようなものがあり、大変うらやましい限りです。
私たちの世代ははたして、老後に好きなことをして生活できるのか心配です。
年金はあてにならないし、今より良い社会になっているか疑問に思ってしまいます。
国の借金は膨らみ放題だし、環境は悪化の一途です。
もう一度、先のことを考えながら今、何をすべきか、またどのような住まいを提供しなければならないかを考えなければなりませんね。
2009.06.02
YK邸のリビングからのお庭に目隠しの塀を設置しています。
お客様から、プライバシーを確保しながら風通しを考えてほしいとのご注文でした。
アルミの塀、竹垣、塩ビ竹、ブロック、コンクリート、木などいろんなものがありますが、庭の雰囲気とお客様の趣向を考えて、木塀と塩ビ竹で組んだ塀とで迷いました。
最後はこのお庭では塩ビが日に焼けて白くなるより、木が日に焼けてグレーになる方が趣があってよいのでは、ということで木塀を選択しました。
塗装もあえて塗りません。
それにより、日に焼けてグレーになりますが、木の幹の色と同じになり、一層庭に生えている木の葉の色が強調されます。
そのため、色の焼け方がきれいで外部に強い木を選びました。