2008.05.07

外壁の板張り


MK様既設住宅の修繕板張りです。

杉板の重ね部分を斜めに削り、水が切れるようになっています。

木目や色合いがやさしので板は秋田杉を選びました。

秋田杉はきれいな杉が取れるので有名です。

あとは上から押え縁で板をおさえて止めます。

この板の張り方は金沢市の町屋の外壁によく使われています。

小生の実家もそうですが耐久性は30年から40年ぐらいは大丈夫です。

更に天気の良い日は板が乾燥して隙間がたくさんあき、風を通し

雨が降ると板が膨張して水が入りにくいよう工夫してあります。

板自体の耐久性が高いことも素晴らしいですが、

風を通しやすいことで、家が長持ちするようになっています。

家が長持ちするもっとも重要な要素の1つが風通しです。

こんなに素晴らしい素材ですが、金沢市内で新築住宅には採用が困難です。

それは境界線から1階は3m、2階部分は5mの延焼の恐れがある部分には板張りは防火の関係で法的に厳しい制限があります。

そのために壁の内部に防火下地を設置するなど、コストが高くつきます。

本当に素晴らしい工法なのにお客様にお勧めしにくいのは非常に残念です。