2008.04.21

住まいの内と外をつないでくれる縁側

 MS邸の縁側です

 お客様の強い要望で縁側の硝子戸はすべて戸袋の中に収納
 します。

 すると、約4.3Mすべてオープンになります。

 昔の実家がそのようになっていたそうで、どうしてもその
 心地よさが忘れられないそうです。

 非常に難題で、設計も施工も大変でした。

 まずは雨が漏らないことは当然として、現在の暖かさ
 (気密性能)を確保すること、そして耐久性を高める
 ことに苦労しました。

 過去の文献などを参考に改良を加えて完成です 

 確かに縁側が解放され、庭と室内の空間が縁側を介して一つ
 になるとよいものですし、夏場は深い軒で冷やされた空気が
 部屋の中に入ってくるのも心地よいものです。

 昔の住まいでは当たり前だったことが今では贅沢なものにな
 ってしまいました。
 
 我が家でももっと小さいですが、少し無理して縁側を作りま
 したが、実際に生活するとその良さが分かります。

 日本の高温多湿の気候風土に合っていて、夏は空気を
 冷やし、
冬は外の寒さを緩和する空間だったそうです。

 昔は山と街の間に里山があったものが無くなり、様々な問題が
 おきてきたように、健康で快適に生活するためや建物の耐久性
 を高めるためには考える以上に縁側は、非常に大切な役割が
 あるのではないでしょうか。